通級担当がぶつかる壁⑤【メンタルの保ち方と続け方のコツ】|通級ラボ

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こんにちは。
通級担当として、10年以上・100人以上の指導歴がある「ねこもみじ」です。

今回のテーマはこれです。

通級担当としてのメンタルの保ち方

個人的には、5つの壁のうちでこの壁が一番大きいと思っています。

本記事を読むことで、

通級担当として自分のメンタルを保つにはどうすればいいか。通級担当を続けるためのコツ

が分かります。

一生懸命頑張っているあなた。
頑張っているあなたほど、「通級の先生ってしんどいな…」とか「やっぱ来年度からは担任に戻ろうかな…」とか悩みがちです。
だって、頑張ってなかったら悩まないから。

モヤモヤしながら働いていると、メンタルだって落ち気味…。
そうなりがちな時、メンタルをどう保てばいいのか・続けるためには何に気をつければいいのか、をお話します。

あなたは今、メンタルは健康ですか?

自信をもって答えられるなら大丈夫。
でも、多くの人はそうではないと思います。
何かしらモヤモヤするとか、しんどい思いを抱えているでしょう。

なぜなのか? 考えられる要因を挙げてみます。

  • 仕事内容(個別指導や教材活用など)がとても難しい
  • 専門的な仕事・役割なので、相談できる人がいない。もしくは、少ない
  • 一人職なので、職員室で孤立しがち。孤立しているように感じてしまう
  • 日頃の悩みを話しても、周りに共有・共感してもらいにくい
  • 指導する子どもの数が増えるばかりで、心身も時間的にもキツい
  • キツさだけでなく、頑張っていることを周りに理解してもらいにくい など

これらが積み重なることで、どんな考えが生じてくるか?

「私って何をやってるんだろう…。何で私だけこんな思いをしないといけないんだろう…」

結果、「通級嫌だな…」→「担任の方が楽しいな」となってしまう。

私からすれば、通級の真の楽しさを知らないまま通級担当を終えてしまっていてすごくもったいない!!と思います。

ではどうやってメンタルを保てばいいのか。
まずは職場でできる方法を紹介します。

大事な考え方はこれです。

”忙しそう”であることを周囲に適切にアピールする

どういうことか?
具体例を挙げます。

  • 校内を歩く時はなるべく速歩きで移動する
  • 空き時間は(無理のない範囲で)クラスに行って、子ども達の行動観察をする
  • 職員室など人目がある環境では、個別ファイル(※個別の教育支援計画や個別の指導計画が綴ってあるもの)を読む
  • 職員室など人目がある環境では、通級に来ている子たちの検査結果や所見を読む
  • 職員室など人目がある環境では、校内委員会の記録や支援に関する書籍を読む
  • 放課後は積極的に担任に話しかけて、どんな指導をしたのかやクラスでの様子を共有する など

つまり、「意識して」忙しそうに「振る舞う」のです。

え? あざとくない?

と思ったあなたは、忙しそうに振る舞ってあなたの努力を「実際の仕事の中で見える形にする」と言い換えてもらってもいいです。

周りの先生たちに「あの先生、いっつも忙しそうやなぁ。頑張ってるんやなぁ」と思ってもらえたらOKです(笑)

加えて、職員朝会や職員会議の最後の方の時間に「通級では現在◯人の子ども達を指導しています。指導に加えて記録などを作成する時間があり、なかなかクラスに観察に行けません。ただ、時間を見つけて短時間でも行きたいと思っていますので、その際はよろしくお願いいたします」みたいにちょこっとアピールすることも有効です。

こんな振る舞い・努力を続けていると、あなたやあなたの仕事内容に興味・共感を示してくれる先生が少数ですが必ず出てきます。
その先生を大切に。
あなたを応援してくれるサポーターになってくれますから。

”忙しそう”であることを適切にアピールして、周りの見る目をポジティブに変化させる

これが、メンタルを保つために職場でできる一番の方法です。
(※この他にもありますが、それは今後の記事で書きます)

次はプライベートでできるコツを3つ紹介します。
結論、この3つです。

  • ①仕事とプライベートを明確に分ける
  • ②寝る(十分な睡眠をとる)
  • ③関わるのが嫌なあの人のことを脳に「忘れさせる」

一つずつ解説します。

①仕事とプライベートを明確に分ける

あなたは家に帰るまでに、リセットするというか切り替える「儀式」みたいなことはありますか?
または、家に帰ってからはありますか?
具体的にはこういうことです。

  • 帰宅時、車に乗ったら「はい、おしまい!」と言う
  • 「はい、おしまい!」と言いながら、手をパチン!とする
  • 帰宅中にコンビニに寄って好きな物を一品買う
  • 帰宅中は好きな音楽などを聴く。許される環境なら思い切り歌う
  • お気に入りの入浴剤を入れて風呂に入る
  • 寝る時にホットアイマスクをつける など

あなたなりの儀式でOKですよ。
他人から見たら変な儀式でも、そんなの関係ありません。

あなたにとって、仕事とプライベートを切り替えられる・切り分けられる儀式があることが大切なんです。
これが、通級担当を続けるための1つ目のコツです。

②寝る(十分な睡眠をとる)

寝る。
めっちゃめちゃ大事です。
冗談ではないですよ、いたって真面目なコツです。

寝ることによって、

心身も思考も、無理なく強制的にリセットできる

からです。

最適な睡眠時間は人によって違いますが、7〜8時間は寝たいですね。

ストレス解消するためにゲームや動画をしよう→深夜まで起きている→寝る時間が短くなる/もしくは質の低い睡眠になる→疲れが蓄積する→ストレスがたまる→解消のためのゲームや動画をする→…繰り返し

こうなってしまうとしんどいです。
メンタルやられていきます。
結果、通級担当を続けることが嫌になるし、辛くなります。

寝ましょう。
寝る以上に人間を回復させてくれる方法はありません。

寝る。
これが通級担当を続けるための2つ目のコツです。

③「あの人」のことは脳に「忘れさせる」

寝よう。
2つ目のコツでこう伝えました。

でもそうは言っても、職場での嫌な出来事や「あの人」のことがパッと脳に浮かんできて寝付けない。
そんな思いをしている人は少なくないはずです。
私もそうでした。
かなり頻繁にそうでした。
何度悪夢を見たことか…(笑)

そんな時、こんな方法に出会いました。

脳に「忘れさせる」

これは、『あの人を、脳から消す技術』(菅原道仁著、サンマーク出版)を参考にしています。

私がとても参考になった考え方は、以下の2つです。

  • ①「あの人」の言動が脳に浮かんだ時は、「重要ではない」と思う
  • ②「あの人」の言動が脳に浮かんだ時は、「関係ない過去の出来事」と思う

前掲書には他に具体的なテクニックが7つほど紹介されていましたが、私にとって一番効果的な方法はこの2つでした。(※『あの人を、脳から消す技術』については、別記事で書く予定です)

私は2つの考え方を知り、日々実行し続けることで少しずつ「あの人」が脳に浮かんでくることが減りました。
浮かんできても「重要ではないね」とか「これは関係ない過去の出来事ですよ」と実際に声に出して脳をアップデートしました。

今では脳に浮かぶことがかなり減ったし、浮かんでも冷静に対処して脳をアップデートできている手応えがあります。
本当にオススメの方法です。

「あの人」のことは脳に「忘れさせる」。
これが3つ目のコツです。

通級担当は、一人で抱え込むことが多く、孤立感やしんどさを感じやすい仕事です。
しかも、そのしんどさは周りに理解してもらいにくいものです。

だからこそ、「自分の努力を見える形にする」「仕事と生活をきちんと切り替える」「眠って回復する」「嫌な人を脳に居座らせない」──こうした小さな工夫の積み重ねが、通級を続ける力になります。

メンタルが安定すると、子どもの変化にも気づきやすくなり、保護者や担任との関係も前向きに育っていきます。
結果として「通級をやっていてよかった」と思える瞬間が確実に増えていくんです。

あなた自身の心を守ることは、通級担当を続けるための──そして生きていく上での──大前提です。
今日からできることをひとつ取り入れて、やってみて、自分なりにアレンジしながら、これからの自分を少し楽にしてあげてくださいね。

通級担当としてぶつかる壁はあるけれど、壁には「向こう側」もあります。

「壁の向こう側」に広がる景色が見られるように、一緒に頑張っていきましょう。

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