壁①の向こう側:その2【課題分離スキル】|通級ラボ

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こんにちは。
通級担当として、10年以上・100人以上の指導歴がある「ねこもみじ」です。

今回のテーマはこれです。

通級担当がぶつかる壁①を乗り越えるにはどうしたらいいか? ーその2ー

(※「ぶつかる壁①って何?」と思われた方は、こちらの記事を読んでくださいね)

本記事を読むことで、

通級担当としてどんなマインドセットが必要か

が分かります。

通級担当は、学校組織の中でも特殊な立場。
だからこそ、学級担任とは違う振る舞いやマインドセットが必要なんです。

今回は、2つ目の具体を見ていきましょう。
(※1つ目の具体・スキルは、こちらです。合わせて読んでください)

通級担当であるあなた。
あなたがぶつかる壁に「どう行動したらいいの?」がありませんか?
その壁を乗り越える1つ目のスキルとして、

  • 職員室では?
  • 教室に行動観察に行った時では?
  • 通級で指導する時では?

場面に応じてどう行動すればいいのか=「振る舞いスキル」こちらの記事で紹介しました。

今回は2つ目のスキルを紹介します。
通級担当としての心得というか、マインドセットですね。
それは…

課題分離スキル

です。
「課題分離スキル」は私の造語です。
もとになる「課題の分離」の考え方・マインドは、『嫌われる勇気』(2013)で学びました。
あなたはこの本、読みましたか?
読んでないなら、読むことを強くオススメします。
通級担当なら、みんな読んだ方がいい。
私はそのくらい強くこの本をオススメします。

では、「課題の分離」とはどんな内容なのか? 以下、引用します。

課題の分離の考え方では、自分と他者の課題とを明確に区別し、その結末を最終的に引き受けるのは「自分」であると認識することが重要です。これは、自分がコントロールできない他者の課題に踏み込まず、自分の課題にのみ集中することで、対人関係のトラブルを回避し、他者の評価を気にせず、自分らしい生き方を貫くための考え方です。

つまり、

通級担当にしかできないこと=自分の課題と、担任にしかできないこと=他者の課題、を明確に切り分けて考え行動すること

私はこの「課題の分離」のマインドを知り、現場で行動しながら「課題分離スキル」を身につけることで、通級担当として楽しく働き続けることができると思っています。

主に担任との関わりにおいて、自分の課題と担任の課題を明確に区別する

これが、課題分離スキルです。

もう少し現場の言葉に近づけるなら、通級の仕事(業務)と担任の仕事(業務)を明確に区別する、と言い換えてもいいです。

このブログを読んでくださっているということは、あなたは通級担当として何かしら悩んでいる・困っているということでしょう。
その中でも「支援ってなんかしんどいよな…」という悩みは、上位に入るのではないでしょうか。

そもそも、あなたが指導している子ども達は「クラスで困っている子たち」であり、指導・支援が難しいと言われる子たちばかりです。
よく考えてください。
普通はこれだけでしんどいんです(笑)

加えて、その子の愚痴や悩みを担任から聞く機会が多いはずです。
もしあなたが担任をしていて、学年に複数クラスある・相持ちの中に気の合う人がいるという状況なら、日常的に愚痴や悩みを吐き出せているでしょう。
でも、そうでなければ担任であるあなたは愚痴や悩みを吐き出せる場がほとんどありません。
そのような状況下で、誰が愚痴や悩みを聞いてくれるか?

そう、通級担当であるあなたです。

その子の支援という枠組みの中で、担任から愚痴や悩みを聞いているのは通級担当であるあなたです。
間違いなく、職場で一番愚痴や悩みを聞いているのでは(笑)?
素晴らしい役割ではありますが、やっぱりしんどいですよね(笑)

愚痴や悩みを継続的に聞いていると、

  • 「私は一生懸命指導しているのに…」
  • 「なかなか子どもは変わらない…」
  • 「担任のあなたがもっと支援してくれたらいいのに…」
  • 「なんだか私が責められているような気分だな…」

こんな気持ちになってきます。 分かりますか? 分かりますよね、あなたには。

澱が溜まってくるとでも言えばいいのか…
しんどさが沈殿してくるとでも言えばいいのか…
日々というよりも、年々しんどさが蓄積してきます。

だからこそ、課題分離スキルが通級担当として仕事を続けていく上で大切になるのです。

  • 担任が悩んでいる内容は、最終的には誰の業務・責任なのか?
  • 担任が愚痴っている内容は、最終的には誰の業務・責任なのか?
  • 通級で指導している時は自分の業務・責任だが、学級では誰の業務・責任なのか?

これらを考え、通級担当である自分と担任であるその先生との業務・責任を、明確に区別するのです。
これが、課題分離スキルです。

通級担当は、担任の愚痴や悩みを最も多く受け止める立場です。
その役割は大切で尊いですが、抱え込みすぎると確実にしんどくなります。
これは10年以上にわたる私の経験上からはっきり言えることです。

だからこそ「どこまでが自分の業務・責任で、どこからが担任の業務・責任か」を切り分けることが欠かせません。

明日からまずは、担任の話を聞いた後「あれは最終的に誰の責任になるかな?」と数秒でも考えてみてください。
その小さな実践が、あなたの心を守り、通級担当を続けていく力につながりますよ。

一緒に頑張っていきましょう。

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