通級指導を改善するための具体的な考え方と実践【後編】

通級指導を改善するための具体的な考え方と実践【後編】 通級担当の壁と乗り越え方

こんにちは‼️
通級担当として、10年以上・100人以上の指導歴がある「ねこもみじ」です🙂

さて、今回は前回の続きで

通級での指導の難しさと、その乗り越え方について

です。

前回はですね、指導の難しさを解説するあまりテンションが上がってしまい…
後半の「乗り越え方」についてお話できなかったんですよ…😅
(※前回の「通級での指導の難しさ」については、👉️通級指導がうまくいかない理由とは? 子どもへの指導の難しさを解説【前編】をお読みください)
というわけで、気を取り直して今回は後半です!

本記事を読むことで、

通級での指導の難しさとは何か。
そして、どのように乗り越えていけばいいのか

が分かります。

通級での指導は難しい。
確かに難しいけど、乗り越えることはできます。
乗り越えるっていうか…指導の難しさに向き合ってたら自分が成長していく、というイメージが近いかもしれません。
では、内容を見ていきましょう!
(※この記事は指導改善シリーズの後編です。指導がうまくいかない理由は前編をご覧ください)

結論から言うと、通級指導を改善する具体的な方法は2つ
 ①指導の”目的”を明確にすること
 ②45分をパーツに分けて組み立てること

後編では、この2つを実例つきで解説します。

通級で何を教えるのか?
これを考えるのが本当に難しい。
そしてしんどい。
時間もかかる。
あなたもそうでしょう?
だからきっと、この記事・ブログを読んでいるわけで笑

そんな時は、こんな問いかけを自分にしてみましょう。

(小学校において)通級で指導する目的ってなんですか?」


目的。
つまり、そもそも論ですね。
でも、「目的」はめっちゃ重要。
なぜなら、本質だから。

通級の目的を自分の言葉で答えられるか?

さぁ、あなたは「通級で指導する目的は何ですか?」と問われて、どう答えますか?
すぐに答えられますか?
否。
結構難しいはずです。

そんな時は、そう、あの人の出番だっ!
教師が困った時に一番頼りになるあの人だっ!
そう。
文科省の出番だっ笑!!
えー、文科省は通級による指導の目的について、

障害のある児童生徒が自立を目指し、学習上または生活上の困難を主体的に改善・克服すること

と説明しています。

うん、やっぱりね!
私が考えていたのとぴったり一緒!
解決!
・・・・・。
なーんてことを知りたいわけではないですよね笑?

通級で指導する目的。
私なりの回答。

その子が学級で力を発揮する(=学級適応する)ため

これです。
そのためにわざわざ、週1回程度取り出して、45分間、通級という特別な場で、その子に特化した指導をするわけです。

あなたの回答と比べてみて、どうでしたか?
もちろん、私の回答が「正解」だと言うつもりもないし、そもそも正解はないと思います。
でも、「通級の目的は学級適応」というのは10年以上通級担当をしている私の経験から、かなり的確だと断言します。

「通級で指導する目的は、その子が学級で力を発揮するためです。」

と明確に答えられるようになりました。
では、次の問いかけ。

通級でこの指導をすることで、学級でどんな変化が出ますか?(出そうですか?)」


具体的に考えた方が分かりやすいですよね。
よし、では現在、通級で指導している子を一人思い浮かべてください。
そして、その子にやっている指導を一つ思い浮かべてください。

思い浮かべましたか?
え?
思い浮かべてない?
ダメです笑
思い浮かべてください笑

学級での変化を具体的にイメージしよう

では、もっかい聞きますよ。
「通級でその指導をすることで、学級でどんな変化が出ますか?(出そうですか?)」

どうですか、すぐに答えられますか?
さらには、明確に答えられますか?

私は「言葉がなかなか出てこず質問されてもすぐに答えられない子」を思い浮かべました。
そして、「語彙を増やす指導」を思い浮かべました。
その上で、私だったらこのように答えます(※あくまで一例です)。

  • この指導は、語彙を増やすことでクラスで教科書を読んで理解につなげたり、先生の話を聞いて内容を理解したり、自分の言葉で説明したりする変化をねらって行っています。

今行っている一つ一つの指導について、このくらい端的に答えられるようになれば、あなたの指導のレベルは間違いなく高まります。
ほんとだよ笑

通級指導の難しさを乗り越える方法。
1つ目は、

通級で指導する目的や、今行っている指導の目的を考え、言語化する

ことです。

これができるようになってくると、あなたの指導レベルも周囲に対する説得力もぐーんと上がります。
何度も言うけど、ほんとだよ笑

目的を言語化するのも難しいけど、実際の指導はもっと難しいよ…💦
って声が聞こえてきます。
うん、その通りです笑
でも、これも以下の考え・仕組みを取り入れることで乗り越えられますよ☝️
どんな仕組みか?

それは、

45分間を、5〜10分間のパーツに区切って構成する・組み立てる

ということです。

パーツで構成する具体例

具体的に説明しますね。
知能検査などの心理検査結果がないと仮定します。
担任と話すなかで、以下のような話が出てきました。

  • 授業中、話を集中して聞けないんですよ〜。
  • 字が汚い。本人は読めるのかもしれないけど…丁寧に書こうとすると時間がかかるんですよ〜。
  • 姿勢も悪いし…。

あなたが指導している子の中にもきっといるよね、こういう子笑

今回は分かりやすくするために、あえてこれだけの情報をもとにパーツで構成してみます。
(※本当は、もっといろいろな情報を集め、分析しないといけませんよ)
以下のような感じ。

  • 授業中、話を集中して聞けないんですよ〜。
    • ①「聞き続ける」という経験をしたことがないのかもしれない。注意を持続させたり内容を記憶したりする指導をしてみよう!
  • 字が汚い。本人は読めるのかもしれないけど笑 丁寧に書こうとすると時間がかかるんですよ〜。
    • ②そもそも見たい物を正確に見れていないかもしれない。眼球運動のトレーニングをしてみよう!
    • ③形を正確に捉えられていないかもしれない。線つなぎ・形写しなどの指導をしてみよう!
    • ④字が汚いのは手先に不器用さがあるのかもしれない。手先の器用さを高める運動や運筆の力を高める指導をしてみよう!
  • 姿勢も悪いし…。
    • ⑤座るための筋力がそもそも低いのかもしれない。座位保持につながる運動の指導をしてみよう!
    • ⑥もしかしたらバランス感覚が育っていないのかもしれない。バランス感覚を高める指導をしてみよう!

こんな風にパーツに区切ると、45分間がひとつながりではなくて、45分間が6つのパーツになります。
ってことは、45分間÷6パーツ=約7分間程度。
7分程度なら、子どもも集中を切らさずに取り組むことができますよね🙂
ただ、絶対7分!ってことちゃうよ笑
(※そんな風に捉える人・先生もいるからあえて書いておきますが)

これが、5分間×6パーツ=30分間でもいいんです。
残った15分間は、「思ったよりも運動面の課題が大きそうやな。よし、運動の指導をさらに細かく区切って”運動①”と”運動②”に分けてみよう。運動①では座位への指導をして、運動②ではバランス感覚の指導をしてみよう」なんてこともできます。

その子の困難さや指導の優先順位に合わせて、45分間を自由にカスタマイズしていくわけですね。

どうですか?
45分間を5〜10分間のパーツに区切って構成する・組み立てる、の意味が少しは伝わったでしょうか?

子どもにしてみたら、短時間でいろいろな課題に取り組み続けているうちに45分間が終わり、それを数ヶ月間続けていたら力が伸び、学級で学習・生活しやすくなっていく、というわけです。
すごい。
魔法みたいだ笑
(※もちろん数ヶ月で変化が出ない子も多くいます。あくまで一例です)

あなたもぜひ、「45分間を、5〜10分間のパーツに区切って構成する・組み立てる」を採り入れてみてください。
あなにも、子どもにも、メリットが大きいですよ✨

Q. 通級指導を改善するために最初にやるべきことは?

まず「通級の目的」を自分の言葉で明確に言えるようにすることです。
目的が曖昧なまま指導を続けると、方向性を見失いやすくなります。
「この子が学級でどう変わるか」を具体的にイメージすることが改善の第一歩です。

Q. 45分間の通級指導はどう組み立てればいい?

45分間を「パーツ」に分けて組み立てるのが効果的です。
導入・展開・まとめのように時間を区切り、それぞれの活動に目的を持たせることで、指導の流れが明確になり、子どもも見通しを持って取り組めます。

Q. 通級指導がうまくいっているかの判断基準は?

通級での変化だけでなく「学級での変化」が見られるかが判断基準です。
通級で学んだことが学級生活に般化しているか、担任からのフィードバックや子ども自身の変化を確認しましょう。

学級担任をずーっとしていたらなかなか理解しづらい部分だと思うんですけど、通級って教科書ないんですよ。
それはつまり、指導の全てをオーダーメイドで考えなければならないってことです。
考えただけでぞっとする…笑
だから指導は難しいし、考えるのが苦しいし、しんどい。

でも、①通級の目的・指導の目的を言語化することと、②45分間を短いパーツに分けて構成すること─この2つを意識するだけで、壁を乗り越えやすくなります

この2つを意識して指導し続けて、「学級で全然・何も変化が見られない…」なんてことは絶対ありません。
もし何も変化がないなら逆に教えてほしい笑

小さな変化かもしれないけれど、必ず学級で変化は出ます。
たとえそれが担任にとっては小さな変化でも、子どもにとっては大きな一歩です。

悩んでいるのはあなただけではありません。
大丈夫!
壁を乗り越えよう💪

一緒に頑張っていきましょう😊

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