こんにちは‼️
通級担当として、10年以上・100人以上の指導歴がある「ねこもみじ」です🙂
最近、執筆意欲が高まっている私!
自らは楽しみつつ。
あなたには少しでも役立つ内容を。
さぁ、今回も書くぞ!
前回の【FRI編①】では、FRI(流動性推理)が低い子への指導の基本方針をお話しました。
このシリーズは下位検査別ではなく「目的別」で組み立てるというお話でした。
今回はその1つ目、「教科学習につなげる指導」の具体的な中身に入ります。
本記事を読むことで、
FRI(流動性推理)が低い子に、教科学習につなげるためにどんな指導をすればいいのか?
が分かります。
では、内容に入っていきましょう!
指導の2本柱
「教科学習につなげる」指導には、私の場合2本の柱があります。
- ①規則発見系の課題(※WISC-Ⅴの「行列推理」に対応しています)
ピグリの「系列」の課題を通じて、「決まり・規則を見つける力」を育てます。
算数の「きまりを見つける」場面や、思考が必要な応用問題に対応する力につなげることが目的です。 - ②量的推論系の課題(※WISC-Ⅴの「バランス」に対応しています)
数処理・数概念・数的推論の力を高める指導です。
特に「バランス」が低い子は、量的推論の弱さに直結しやすいので、算数の困りが大きい場合はこちらも組み入れます。
この2本を、その子に合わせて使い分けたり組み合わせたりします。
なんか、小難しいワードが多くて嫌になりました💦?
文字だけの情報なので、なるべく正確にお伝えしようと思うとどうしてもこうなっちゃうんだよね〜😅
どちらの指導から始めるか
私が算数科につながる内容を指導に組み込む時は、こういう時です。
- 担任から「算数の理解が難しい」という話が出ている時
- テストやプリントを見て、数概念の弱さを感じた時(くり上がりの仕組みが分かっていない、数直線の読み取りがおかしい、「百二十」を「10020」と書くなど)
- 検査結果に量的推論の低さが示されている時
これらの実態がなければ、系列の課題だけに絞ることもあります。
やはり、アセスメント結果に基づいて「目の前のその子の実態に応じて指導を組み立てる」ことが基本中の基本ですね。
①規則発見系の指導
最初の指導では
これまでに何度もお伝えしてきていますが、簡単な難易度から始めます。
その子に「簡単簡単!」という感触を持たせることが、その後の意欲につながるからです。
通級という「褒められる場」が、「嫌な勉強をさせられる場」「説教される場」になっては絶対ダメですから。
難易度の選び方に厳密な基準はありません。
教材をざっと見て、「これは簡単そう→次はこれくらい→一番難しいのはこれかな」というくらいの感覚で選んでいます。
もちろん、その子の実態・発達・学年を踏まえながら。
1回の指導の組み立て
例えば今日の指導では、規則発見系で4枚のプリントを使うとしましょう。
こんな時、私はこんな風に組み立てます。
1枚目・2枚目は簡単な難易度。
3枚目で少し難しく。
4枚目でさらに難しく。
教材を前から順番にやっていくわけではなくて、教材内の難易度を見て、それらを組み合わせているんです。
「難易度低→低→低→低」と同じ難易度を4枚続けても、子どもにとって手応えが少ない。
意欲は高まるかもしれないけど、適切な負荷・ストレスがかからないので、伸びにつながりにくい。
かといって最初から難しいものを出せば、「分からない」で止まってしまう。
その子が過度なストレスなく取り組めているかどうかを見ながら、難易度を調整して組み込んでいます。
声かけのタイミング
子どもが考えて止まっているときは、黙って待ちます。
圧を感じさせないように、極力存在感を消して。
FRI編①でも書いたように、その子が「当てずっぽう」で解き進めている時は見逃しません。
思考しなければ解けない課題なのに、パッと見てパッと答える——解答までの時間が明らかに短いときは、当てずっぽうと判断します。
そのときははっきり伝えます。
「それは考えていません。真面目にやりましょう」と。
曖昧にしない方が、子どものためになります。
良い行動は良い。
良くない行動は良くない。
明確に線引きして、明確に・即時にフィードバックする。
指導者のこの姿勢が、通級という限られた指導時間でその子の力を最大限伸ばすことにつながります。
②量的推論系の指導
使っている教材
私が使っているのは「計算が苦手な子どもへの〈算数〉支援ワーク」シリーズです。
(教材の詳細・選び方は【FRI編③】(近日公開予定)でお話します)
進め方
進め方はシンプルで、教材の最初から順番に進めていきます。
「今◯年生なのに、10までのたし算から?」と思うかもしれません。
そうです、就学前〜1年生レベルの内容から始めることも多い。
でも、それでいいと私は考えています。
学び直しの意味があります。
それから、「簡単簡単!」となる課題から入ることで、算数へのマイナスイメージを少しずつ薄れさせることができます。
変化のサイン
指導を続けていると、こんな変化が見えてきます。
その子が「え?」と言わなくなります。
反対に、「分かる!」と言うようになります。
あるいは、言葉はなくても課題を出した瞬間に戸惑わずすっと取り組み始めます。
算数については、半年〜1年くらい継続すると、授業やテストで妥当な解答が増えてくることがあります。
数概念が少しずつ高まっている、と私は判断しています。
系列の効果は、正直、測りにくい。
これは私自身の課題でもあります。
担任・保護者への伝え方
この指導をしていることは、担任と保護者にそのまま伝えます。
「こういう課題に取り組んでいます」と説明した上で、正直にこう伝えます。
1〜2ヶ月では、目に見える効果は感じられにくいと思います。
半年〜1年後に、少しずつ効果が見えてくると思います。
それから、もう一つ正直な話をします。
取り組んでいる内容は、就学前や1年生レベルのものです。
今のその子は◯年生。
そこにはズレがある。
通級での指導をいくら積み重ねても、実際の◯年生の算数の理解が深まっていくかは…分かりません。
正直に、誠実に。
だからこそ、伝えるようにしています。
それでもこの指導を続けるのは、その子のしんどさの減少や改善につながると信じているからです。
10年以上・100人以上の指導経験から、そう言えます。
よくある質問(FAQ)
Q. 規則発見系と量的推論系、どちらから始めればいいですか?
担任から「算数の理解が難しい」という話が出ていたり、テストを見て数概念の弱さを感じたりする場合は、量的推論系(算数支援ワーク)も組み込みます。そうした実態がない場合は、規則発見系(ピグリ系列)のみに絞ることもあります。あくまでその子の実態に応じて判断してください。
Q. 今◯年生なのに就学前レベルの教材から始めても大丈夫ですか?
大丈夫です。就学前〜1年生レベルから始めることも多くあります。学び直しの意味があること、「簡単簡単!」という感触から算数へのマイナスイメージを薄れさせること、この2つの理由から有効だと考えています。
Q. 担任や保護者に「就学前レベルをやっている」と説明することへの抵抗はないですか?
正直に伝えています。「取り組んでいる内容は今の◯年生とズレがある」と認めた上で、「それでも続けるのは効果があると信じているから」と添えます。誠実に伝えることが、長い目で見て信頼につながると思っています。
まとめ
今回は、FRI(流動性推理)が低い子への「教科学習につなげる指導」をお話しました。
2本柱は「規則発見系」と「量的推論系」。
どちらも、簡単なところから始めて、少しずつ積み上げていく指導です。
変化は見えにくい。
時間もかかる。
でも、「分かる!」という反応は、確かにある。
コツコツ続けていきましょう。
次回【FRI編③】(近日公開予定)では、この指導で使っている教材を紹介します。
大丈夫!
一緒に頑張っていきましょう😊
📚 関連記事
- FRIの基本方針 →「WISC:FRI(流動性推理)が低い子への通級指導|基本的な考え方と方針【FRI編①】」
- 教材紹介(近日公開予定)→「【FRI編③】」
- 新奇場面につなげる指導(近日公開予定)→「【FRI編④】」
- 視空間(VSI)が低い子へ →「WISC:VSI(視空間)が低い子への通級指導|基本的な考え方と方針【VSI編①】」
- 言語理解(VCI)が低い子へ →「WISC:VCI(言語理解)が低い子への通級指導|基本的な考え方と方針【VCI編①】」
- 筆者について →「プロフィール」



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