こんにちは‼️
通級担当として、10年以上・100人以上の指導歴がある「ねこもみじ」です🙂
最近思うんですよ。
登校してくる子ども達を見ていて。
「こんなに暑い中、毎日決まった時刻に家を出て、歩いて、汗だくになって、学校に来るだけでほんまにすごいなぁ」って。
嫌なこと・面倒くさいことって避けたいじゃないですか。
でも、子ども達には「逃げる」「避ける」「上手いことやる」っていう選択肢がほぼない。
ちゃんとやるか、やるか、あんまりやらない、くらいしかない。
それなのに、毎日登校して、学習して、いろいろとタスク(みたいなことを)こなして、歩いて下校までして。
なんか、こういうことを「当たり前だ」って思わないようにしたいな、「当たり前だ」って決めつけないようにしたいなって。
なんか、そんな真面目なことを思ったんですよね、登校する子ども達を見ていて。
さて笑!
前回は実際の指導編⑪(作文編)で、5W1Hで文章を組み立てる指導の話をしました。
今回からは「漢字」。
ただ、漢字はやることが多いので、3本に分けてお話しします。
- 今回⑫=読み・意味編:漢字・熟語を「読めて、なんとなく意味が分かる」を目指す
- ⑬=形・書き編:漢字をパーツに分解・合成して「書く」を目指す(次回)
- ⑭=使い分け編:同音異義語など、意味を理解して使い分ける(高学年向け・その次)
先に、今回⑫で扱う範囲をはっきりさせておきます。
目指すのは、熟語を読めて、なんとなく意味も分かる状態。
書けるようになるのは、正直ラッキーくらいのイメージです。
もちろん書けるに越したことはないんですが…。
なかなか難しいのが現実だな、と感じています。
あなたもそうじゃない?
「指導したら、ほぼ完璧に漢字書けるようになる指導知ってるよ!」という人がいたら、逆に教えてほしいもん笑
って流れで…
あなたが指導している子の中に、こんな子はいませんか?
- 漢字テストでいつも低い点数をとる
- その時は覚えてもすぐに忘れる
- 「案内」を「安内」「案中」と書く(音は合っているのに、字や意味がズレる)
- 熟語を読めないし、意味を想像できない
特に、書いても書いても、なかなか定着しない子。
いますよね。
本記事を読むことで、
通級で「漢字(読み・意味)」を、どう見極めて、どう指導するのか?
が分かります。
結論から言います。
漢字が苦手な子の多くは、読みと意味と漢字がバラバラなんです。
“あんない”という音に、それっぽい漢字を貼り付けているだけ。
だから「安内」と書く。
ここを、読み・意味・漢字をセットで結びつける指導で関連付けていきます。
使うのは、カード1つ。
あなたも知っているカードかも?
1回2〜5分。
では、内容に入っていきましょう!
「音読」とは、目的が違います
読み書きの指導が続いているので、混乱しないよう先に整理します。
実際の指導編⑦(音読編)でも、漢字の読みプリントを少し紹介しました。
でも、あれと今回は、目的がまったく違います。
- 音読プリントの目的=言葉や熟語を、素早く見つける
- 今回の漢字(読み・意味)=読みと意味を、漢字に結びつけて覚える
同じ「漢字を読む」でも、狙っている力が別なんです。
だから、別の指導になります。
まず「見極める」──誤答を分析する
漢字の指導が必要かどうか、どこでつまずいているのか。
私は、子どもが実際に書いたものを見て、見極めます。
主に見ているのは、この3つ。
- 漢字帳(漢字ドリル・漢字ノート)
- 国語テストの裏面(漢字の問題)
- 漢字50問テスト
ポイントは、正答・誤答の傾向を分析することです。
ただ「バツが多いな」「あ〜、今回も点数低いな〜」で終わらせない。
どんな間違い方をしているかを見ます。
たとえば、「あんない」の正解が「案内」だとします。
この子が、こう書いていたら——
- 「安内」(あん=安、で音は合っているが、字が違う)
- 「案中」(案は合っているが、ない=なんとなく想像で書いている)
- 「案無」(ない=無を音だけで書いている)
「あ、この子は”あん・ない”という音に、それっぽい漢字を貼り付けているだけだな。読みと意味が、漢字と結びついていないな」と私なら考えます。
誤答は、ただのバツじゃありません。
つまずきの正体を教えてくれるサインです。
使う教材──「意味からおぼえる 漢字イラストカード」
私が使っているのは、「意味からおぼえる 漢字イラストカード」(かもがわ出版)です。
このカードは、とにかく優秀。
表に漢字と「意味を表すイラスト」。
裏に、読み方・書き順・使い方。(※私は書き順や使い方はこのカードを使っては指導しません。読み方のみです)
1枚で、漢字・読み・意味が結びつくように作られています。
まさに、読み・意味編にうってつけの教材なんですよ。
ずっと使ってます。
なお、漢字の指導では、他にもいくつか教材を使っています。
それぞれ目的が違うので、詳しくは次回、実際の指導編⑬(漢字の形・書き編)で紹介しますね。
今回は、このカード中心の話です。
実際の指導場面
やり方は、学年(=漢字一字か、熟語か)で変わります。
低学年(1〜3年生・漢字一字)
シンプルに、テンポよく回します。
- カードを1枚見せる
- 読ませる
- 合っていたら「ピンポーン!」
- 次を見せる
これの繰り返し。
1回2〜5分で、サクサク進めます。
子どもの目標は、「カードを見て、ほぼ一瞬で読める」です。
高学年(4〜6年生・熟語)
4〜6年生は熟語になります。
熟語は難しい…一気に抽象度が高くなりますからね。
4年生=9〜10歳=脳が大人になる時期。
(※脳科学的に言えば、神経細胞の軸索のミエリン化、って言うんですけど、まぁ覚えなくていいです笑)
熟語になるので、少していねいに、段階を踏みます。
段階1:往復で結びつける
- 絵(イラスト面)を見せる → 本人が裏返して、熟語を読む → 10枚繰り返す
- 今度は逆。熟語を読んでから、イラストを見る → 10枚繰り返す
なぜ往復するのか。
「絵→熟語」だけだと、一方通行だからです。
「熟語→絵」もやることで、読みと意味を、少しでも双方向に結びつける。
その可能性を高めます。
段階2:シャッフルして、言えるか試す
- カードをシャッフルする
- 絵を見せて、熟語を言わせる
- 言えたら「ピンポーン!」
- 間違えた・言えなかったカードは、私が受け取る
- 10枚繰り返す
- 間違えた・言えなかったカードを、やり直す
- 全部言えたら、終了
間違えたカードを私が受け取るのは、手元にあると次に出しやすいから。
単純な理由笑
ただ、結果として言えなかったカードだけが自然に反復されるので、その子が苦手な熟語だけを指導できます。
段階3:書きに踏み込む(時間と余力があれば)
ここからは、発展です。
⑫のゴールは「読めて、意味が分かる」なので、書きは必須ではありません。
時間があって、その子に余力があればやる、という感じです。
- 本人が言った熟語の読みを、私が紙に書く → 10個繰り返す
- 私が書いた読みを見て、本人が漢字を書く
- 答え合わせをしながら、本人に読ませる
- 時間があれば、熟語の意味を尋ねて確認する
- 言えなかったら、私が解説する
書きまで入れると、10分近くかかります。
通級という限られた時間の中の10分。
占める割合は大きいですよ。
だから、45分の中の他のパーツとの兼ね合いでやるかどうかを決めています。
終了の目安──正直、終わりは設定しにくい
子どもがどうなったらこの指導は終了なのか?
結論。
終わりの判断が難しいです。
すげー難しい笑
漢字は、学年が上がるほど、どんどん増えます。
熟語の意味も、高度に、抽象的になっていきます。
そして、学級で求められるレベルも、上がり続ける。
だから、「ここまでで終わり」と、線を引きにくい。
10年以上、通級で指導してきた私の考えはこうです。
通級で指導できる時間があるなら、継続することがその子のためになる。
無理に「終わり」を作らなくていい、と思っています。
それでも、「伸びてきたな」のサインはあります
終わりは設定しにくいですが、手応えはちゃんとありますよ笑
通級の中では、カードのやり直し枚数が減ってきます。
言えなかったカードが、だんだん少なくなる。
これは、目の前で分かる変化です。
学級では、こんな変化が出てきます。
- 国語テストの裏面(漢字問題)の、正答数が増える
- 漢字50問テストの、正答数が増える
- 二文字熟語のうち、一文字は書けるようになる
この「一文字は書ける」、私は大事にしています。
「案内」が完璧に書けなくても、「案」が書けるようになる。
完璧じゃなくていい。
その一歩を、ちゃんと”伸び”として見つける。
こういう小さな変化を見つけられるかどうか。
それが、通級担当の専門性であり、あなたの専門性です。
よくある質問(FAQ)
Q. やっぱり、書けるようにしないとダメですよね?
もちろん、書けるようになってほしい気持ちは私にもあります。
あるに決まってるじゃないですか笑
でも、書いて覚えるのが苦手な子に、書き取りをひたすらやらせてもなかなか定着しません。
そんなの、ひと昔(※ふた昔かも)前の「しごき」みたいなもんじゃないですか。
それより先に、読めて、意味が分かる。
そこを固めるほうが、その子にとって現実的で力になります。
書きは、実際の指導編⑬(漢字の形・書き編)で扱います。
Q. 1回何分くらいですか?
カードだけなら、1回2〜5分です。
短いので、45分の中に、他のパーツと組み合わせて入れやすい。
書きまで入れると10分近くかかるので、そこは他の指導との兼ね合いで決めます。
Q. 何年生から使えますか?
1年生から使えます。
1〜3年生は漢字一字なので、見せて読ませて、テンポよく。
4〜6年生は熟語になるので、往復させたり、シャッフルして言わせたり、段階を踏みます。
その子の学年のカードから始めれば大丈夫です。
まとめ
- 漢字は3本立て。
今回⑫は読み・意味編(読めて意味が分かるを目指す。書けたらラッキー)。 - 見極め=漢字帳・国語テスト裏面・50問テストの誤答を分析。
「案内→安内・案中・案無」は、読みと意味が漢字に結びついていないサイン - 主役教材=意味からおぼえる 漢字イラストカード(表=漢字+意味イラスト/裏=読み)。
低学年はテンポよく、高学年は往復→シャッフル→(余力があれば)書き - 終了は設定しにくい(漢字は増え、意味は抽象化し、学級の水準も上がり続けるから)。
時間が許すなら継続。
手応え=通級はやり直し枚数が減る、学級は漢字の正答増・熟語の一文字は書ける
漢字テストで、バツばかりもらってくる子。
やる気がないように見えるよね?
最初から諦めているように見えるよね?
でも。
断言します。
本人だって、覚えたいんです。
通級で出会った子たちに「漢字なんて、もうどうでもいい」と諦めている子に、私は出会ったことがない。
わずかでも、ちょっとでも「できるようになりたい。書けるようになりたい」って気持ちを持っています。
絶対に、持っています。
だからこそ、あなたに気付いてあげてほしい。
意欲があるのに結果に結びつき続けないって経験、しんどいに決まってるやん。
そんな子ども達を1人でも多く救えたらいいなと思って、今回の記事を書きました。
読みと意味を結びつけて、「読める!」を増やす。
書けなくてもいい。
まずは、読めて、分かる。
この指導ができるのは、通級担当であるあなたしかいません。
大丈夫!
一緒に頑張っていきましょう😊
📖 実際の指導編シリーズ
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- 漢字の「読み」の土台 →「通級の「音読」指導|たくさん読ませる前にやること【実際の指導編⑦】」
- シリーズの考え方 →「通級指導は「組み合わせて・並行して」【実際の指導編①】」
- 筆者について →「プロフィール」


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