こんにちは‼️
通級担当として、10年以上・100人以上の指導歴がある「ねこもみじ」です🙂
前回から、WISC編に続く新シリーズ「実際の指導編」をスタートさせました‼️ あくまでも私の中では、WISC編は「何を教えるか」。 そして、実際の指導編は「どう教えるか」。 こういう視点を前面に出して、書き進めていこうと考えています。 なぜか? それが、きっとあなたの役に立つと考えているから。
で。
前回の概論では、「通級の指導は、ひとつに絞らず組み合わせて・並行してやるんだ」という話をしました。
でね。
そう言われると、次にあなたの頭に浮かぶのはこれですよね。
「組み合わせるって言うけど…じゃあ具体的に、45分どう組み立てんの?」
はい、出ました〜。
通級担当を悩ませ続ける、この問い再び…笑
今回は、そこにズバッと答えます。
結論から言うと、通級の45分は、「指導パーツ」を組み合わせて作ります。
ひとつの指導を“パーツ”として、いくつも並べて、45分を組み立てる。
パーツの長さは、短いものが基本(でも、お話みたいに長めのパーツもあります)。
そして、並べ方には、ちゃんと原則がある。
本記事を読むことで、
通級の45分を、どうやって「指導パーツ」で組み立てるのか?
が分かります。
では、内容に入っていきましょう!
そもそも「指導パーツ」って?
私は、ひとつひとつの指導を「指導パーツ」と呼んでいます。
(※私が勝手に呼んでるだけですけどね笑)
イメージは、時間のブロックを45分間に入れ込んでいくイメージです。
1つの指導が、1つのブロック。
6分のブロックもあれば、10分のブロックもある。
その大小のブロックを、45分という枠の中に入れ込んで組み立てる。
「言葉」「目の運動」「気持ち」といった指導…このブロックが、指導パーツです。
1パーツの長さは、「短く」が基本。
「お話」のように、10〜15分かける長めのパーツもありますが、多くは数分です。
なぜ短くするのか?
これは前回の概論で書いた通り、短いパーツを組み合わせる方が、子どもの集中・意欲が続くからです✨
まず、始まりと終わりは“決まってる”
組み立ては毎回変わりますが、始まりと終わりは、いつも同じ型です。
- 最初:本人が「今日取り組む内容」を書く(1〜3分)→ あいさつ
- 最後:お楽しみ・片付け → あいさつ
なぜ、最初に本人が書くのか?
「自分で取り組むんだ」という意識付け=主体性を高めるためです。
通級は、やらされる場じゃない。
自分で決めて(=自分で書いた内容に)、自分で取り組む。
その姿勢を、毎回の最初に「書く」という行動から高めます。
そして、最後の「お楽しみ」。
これは、「頑張って取り組んだら、良いことがある」を体験させたいから入れています。
ここ、誤解しないでほしいポイント☝️
私は、絶対に「頑張らないと、お楽しみの時間はないよ!」みたいな言い方はしません。
それは、ご褒美で釣ったり、脅したりしているだけ。
その子の主体性を高める上で、絶対に言っては・やってはいけない。
逆です。
私が言うのは、こう。
「今日もよく頑張ったね〜! こんなに頑張って取り組んだのに、お楽しみの時間が3分も取れるよ!」
頑張りを一緒に喜ぶ。
加えて、楽しい記憶で終わるとまた通級に来たくなる。
この締めくくりまでが、ワンセットです。
実際の45分(低・中・高で1例ずつ)
言葉で説明するより、実物が早いですよね。
実際の組み立て方を、3つ出しますね🙂
例①:【低学年】学習に取り組む土台(運動面)を厚めに
- (取り組む内容を本人が記入:1〜3分)
- あいさつ:10秒
- おしゃべり:5分
- 運動:10分
- 手の運動①:7分
- 書き写し:4分
- 手の運動②:7分
- お楽しみ・片付け:3〜5分
- あいさつ:10秒
例②:【中学年】言語面の力や会話によるコミュニケーションを厚めに
- (取り組む内容を本人が記入:1〜3分)
- あいさつ:10秒
- 言葉①:6分
- 気持ち①:10分
- おしゃべり①:5分
- 言葉②:7分
- 気持ち②:4分
- おしゃべり②:4分
- よく聞こう:4分
- お楽しみ・片付け:3〜5分
- あいさつ:10秒
例③:【高学年】状況理解や自己表現、主体的な行動を厚めに
- (取り組む内容を本人が記入:1〜3分)
- あいさつ:10秒
- おしゃべり:5分
- 気持ち①:8分
- お話:15分
- スピーチ:10分
- 気持ち②:4分
- お楽しみ・片付け:3〜5分
- あいさつ:10秒
(※見て分かる通り、ぴったり45分にはなりません。課題と課題の間の時間、来室の遅れ、その日のその子の状態、通級で学んでいる回数(基本的に回数が少ないほど取り組みはゆっくりになります)。こういった要素がいろいろあるので、あくまで“イメージ”として見てください)
ひとつ、気付いたことはありませんか?
同じパーツが、①②に分かれている(手の運動①②、言葉①②、気持ち①②)。
これ、わざとです。
もちろん笑
理由は、このあとの「原則」で説明します。
並べ方の原則
順番も時間配分も、なんとなくで決めているわけじゃありません。
指導内容を「なんとなく」で決めたことなんてない🤣
原則は、3つ。
① 今のその子にとって、一番大きな課題から
優先順位の高い課題から、先に指導します。
一番伸ばしたい部分に、一番集中力・意欲が高い前半にアプローチする、ということです。
② ただし、運動の課題は最優先
もし運動面に課題を感じたら、それは最優先で入れます。
運動は、座位保持・体幹・筋力などに関わる、学習姿勢そのものの土台だから。
ここがぐらつくと、他の指導の効きも悪くなる。
だから優先して、指導に組み込みます。
③ 長いパーツは、①②に分ける
さっきの「同じパーツが①②に分かれる」の正体が、これ。
たとえば「言葉」を10分やりたいとき。
そのまま10分やると、長くて集中が切れてしまう。
だから、①5分+②5分に分けて、間に別のパーツを挟む。
こうすれば、1回あたりは「短時間」をキープできるし、教材を①と②で変えれば、指導に幅も出せる。
この③こそ、概論で言った「短時間 × 複数」を、実際に成立させるためのコツです。
指導パーツ早見表
実際に私が使っている「指導パーツ」を、ざっと一覧にしておきます。
(※詳しいやり方や教材は、各論で1つずつ紹介していきます。「近日公開」のものは、お楽しみに)
ちなみに「指導パーツ」にどういう名前をつけるか?
これ、めっちゃセンスが問われると思う。
子どもが理解しやすくて、指導するポイントを端的に・的確に表現している必要がありますからね。
あなたは、指導にどんな名前をつけていますか?
良かったら教えてほしいです🙂
(とは言っても、どうやって連絡を…?ですよね。実は、このサイトの「お問い合わせ」フォームから送れます🙂 良かったら、あなたの“指導の名前”を教えてください‼️)
| 指導パーツ | どんな力を育てる? | 専門的には… | 詳しく |
|---|---|---|---|
| 目の運動 | 見る力(目で追う・両目のチームワーク) | 視機能 | 近日公開 |
| 運動 | 姿勢・体幹など、学習姿勢の土台 | 粗大運動 目と体の協応 | 近日公開 |
| 手の運動 | 手先の器用さ・運筆・はさみなど道具操作 | 微細運動 目と手の協応 | 近日公開 |
| 見て記憶 | 見たものを覚えておく力 | 視覚的短期記憶 | 近日公開 |
| おしゃべり | 質問者と回答者に分かれて会話する力 | 語用(会話のやりとり) | 近日公開 |
| 気持ち | 感情・他者・状況理解と、場に応じた行動 | 感情理解 他者理解 状況理解 | 近日公開 |
| スピーチ | 端的に、順序よく話す力 | 自己表現 | 近日公開 |
| お話/ プロジェクト | 目標を立て→実行し→振り返る力 | 自己理解 実行機能 客観視 | 近日公開 |
| 作文 | 適切な構文で書く力 | 構文 | 近日公開 |
| 音読 | 文字・単語・熟語を素早く正確に読む力 | 視覚探査 | 近日公開 |
| 文字 | 平仮名・カタカナを素早く正確に読み書きする力 | 流暢性 正確性 | 近日公開 |
| 漢字 | 熟語・読み・意味を関連づける力 | 正書法的処理 | 近日公開 |
| 算数 | 数の処理や計算、文章題や図形問題を解く力 | 数処理 数概念 数的事実 数的推論 | 近日公開 |
| 読み取ろう | 文章題を端的に解く力 | 読解(文章理解) | 近日公開 |
| 言葉 | 語彙を増やす力 | 語彙 | WISC編(VCI) |
| 言葉のきまり | 特殊音節の理解・似た音の聞き分け | 特殊音節 音韻認識 | WISC編(VCI) |
| 言葉のイメージ | 概念・抽象を形づくる力 | 概念形成 | WISC編(VCI) |
| よく見よう | 見て正しく捉える力 | 視覚認知 | WISC編(VSI) |
| 組み合わせ | 形を組み立てる力(タングラム) | 視覚認知 | WISC編(VSI) |
| 見つけよう | 規則性を見つける力 | 帰納推論/規則性 | WISC編(FRI) |
| よく聞こう | 注意を選ぶ・続ける・配る・切り替える力 | 注意の選択・ 持続・配分・ 転導 | WISC編(WMI) |
| 書き写し | 見て写す力 | 視覚探査 | WISC編(PSI) |
よくある質問(FAQ)
Q. どの指導パーツを選べばいいですか?
その子の実態と、学級での困りごとに応じて選びます。
そして、選んだら「大きい課題から・運動は最優先」で並べる。
何を伸ばすか(=WISC編)と、どう組み立てるか(=本記事)を、合わせて考えてみてください。
Q. 毎回、同じ組み立てにするんですか?
基本はそうです。
ただ、その子の状態や体調はその日によって違うので、微調整はします。
「今日はこの指導を長めにすると厳しいかもな…こっちの指導を先にもってこよう」とか。
変わらないのは「始まりと終わりの型」と「並べ方の原則」だけ。
中身は、いつも目の前のその子に合わせます。
Q. ぴったり45分にならないと、ダメですか?
大丈夫です、なりません笑
来室の遅れ、課題の間の時間、その日の調子…。
時間は前後します。
ぴったり45分にすることが目的ですか?
違いますよね。
型と原則さえ理解していれば、多少時間がズレても組み立ては崩れません。
まとめ
- 通級の45分は、「指導パーツ」を組み合わせて作る(短いパーツが基本)
- 始まりと終わりは固定の型:本人が内容を書く(主体性)/お楽しみで締める(頑張りを褒める)
- 並べ方の原則:①大きい課題から ②運動は最優先 ③長いパーツは①②に分ける
- ぴったり45分でなくていい。型と原則を持っていれば崩れない
「なぜ組み合わせるか(概論)」「どう組み立てるか(本記事)」ときて、次はいよいよ各論。
早見表に並んだ指導パーツを、ひとつずつ、詳しく紹介していきます。
まずは「目の運動」からにしようかな。
お楽しみに‼️
本記事の内容が、少しでもあなたの指導のヒントになっていれば嬉しいです。
大丈夫!
一緒に頑張っていきましょう😊
📚 関連記事
- なぜ組み合わせるのか →「通級指導は「組み合わせて・並行して」|指導をひとつに絞らない理由と考え方」
- WISC活用の全体像 →「WISC(ウィスク)とは? 5つの指標を通級指導に活かす方法【完全ガイド】」
- 筆者について →「プロフィール」


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