こんにちは‼️
通級担当として、10年以上・100人以上の指導歴がある「ねこもみじ」です🙂
前回の実際の指導編⑳(「どこが」と「なぜ」を言わせる)まで、気持ちの指導で使うワークシートを取り上げてきました。
今回は、絵カードです。
ただ、進め方の話をする前に前提を伝えます。
絵カードは、ワークシートの次の段階です。
いきなり絵カードから入っても、あまり上手くいきません。
この記事では、どんな教材で、どの子に、いつ使うのかを書きますね☝️
本記事を読むことで、
連続絵カードは、どんな教材で、どの子に使うのか?
が分かります。
結論から言います。
プリントで「なぜ良いのか/なぜ良くないのか」を端的に言えるようになった子に使う教材です。
逆に、そこがまだの子には早い。
では、順番に見ていきましょう!
連続絵カードとは、どんな教材か
私が使っているのは、エスコアールの「ソーシャルスキルトレーニング絵カード」の連続絵カード(小学校版)です。
愛用してます✨️
低学年・中学年・高学年で、それぞれ2つずつ。
合計6つあります。
中身は、3枚1セットのカードです。
3枚が、こんな風につながっています。
- 1枚目……問題の発端
- 2枚目……トラブルの場面
- 3枚目……その後の場面
文字での説明文はほとんどありません。
イラストと、そこに書かれたセリフだけ。
3枚がどうつながっているか(再現図)
著作権上、実物はお見せできません。
私が作った再現カードで説明します。
🖼 連続絵カードの型(再現図・3枚セット)

1枚目|発端。男の子が、体育館に置いてあったなわとびを見つける

2枚目|トラブル。持ち主の女の子が来て、言い分がぶつかる

3枚目|その後。なわとびは元の場所に。男の子の吹き出しは空白
ポイントは、3枚目の吹き出しが空白だということ。
ここに何が入るかを、子どもに考えさせる作りになっています。

セリフが書かれていないからこそ、その子の言葉が入る。
空白は、指導のための余白ですね。
なぜ「ワークシートの次」なのか
私は、低学年にはほとんど絵カードを使いません。
低学年は、プリント(ワークシート)が中心です。
理由は、はっきりしています。
- プリント……状況の説明文がある。イラストがある。選択肢がある。だから理解しやすい
- 絵カード……イラストしかない。自分で読み取る必要がある
つまり、絵カードの方が難しいんです。
プリントなら、状況は文章で説明されています。
考えるべき選択肢も、目の前に並んでいます。
絵カードには、それがありません。

同じ「気持ちの指導」でも、子どもに求めている力が違います。
ここを混同すると、指導の効果を高められません。
どの子に使うか
私が絵カードを使うのは、プリントの指導でこういう姿が見えてきた子です。
・プリントで「選択肢を適切に選べる」
・「良い・良くないの理由を端的に言える」
・「今日いちばん大事だと思ったことを、端的に(もしくはある程度妥当に)言える」
このレベルに達してきた子に、絵カードを使う。
逆に言えば、ここがまだの子には使いません。
イラストだけから読み取るのは、その子にとってまだ負荷が高すぎるからです。
プリントの進め方は、実際の指導編⑳(「どこが」と「なぜ」を言わせる)に書いたので、あわせてお読みください🙂
どれを使うか(学年の目安)
低学年・中学年・高学年に分かれていますが、私は表示どおりには使っていません。
- 中学年の子には、低学年版を使うことが多い
- 高学年の子には、中学年版を使うことが多い
書いてある学年より、1つ下から入る。
イラストだけから読み取るというのは、それくらい負荷が高い課題だからです。

教材の対象学年ではなく、その子の今の段階で選ぶ。
対象学年は参考になるんですけどね。
通級ではあくまでも、目の前のその子の実態に合わせましょう☝️
1回にどれくらい使うか
1回にかける時間は、2〜7分です。
時間の関係で、3枚1セットだけの日もあれば、3枚×3セットやる日もあります。
もちろん、45分まるごと絵カードをやることはありません。
実際の指導編①(組み合わせて・並行して)に書いたとおり、指導はパーツに分けて組み合わせるもの。
絵カードを使った「気持ち」の指導も、パーツの1つです。
で、どう進めるのか
肝心の進め方は、長くなるので別記事にまとめました💦
いや、一回一記事で書いてはみたんですよ。
でも、どう考えても量が膨大になりすぎ笑
なので、次の記事で読んでくださいね。
1枚目で状況を1文ずつに分解させて、2枚目でセリフ・表情・理由を登場人物ごとに取り出して、3枚目で全部つなぎ直す。
その具体的な教示と問いを、そのまま公開しています。
よくある質問(FAQ)
Q. 低学年には使えないのですか?
使えないわけではありませんが、私はほとんど使いません。
絵カードはイラストしかないので、自分で状況を読み取る必要があります。
説明文も選択肢もあるプリントに比べて、明らかに難しいからです。
低学年はプリントで「選ぶ」「理由を言う」ができてからで十分間に合います。
Q. 全部そろえればいいですか?
指導する学年や実態によります。
私は中学年の子に低学年版、高学年の子に中学年版を使うことが多いので、まずは低学年版と中学年版があれば指導しやすいかなとは思います。
Q. 絵カードだけで、学級での様子は変わりますか?
絵カードだけでは変わりません。
通級でできたことを担任と共有して、学級での関わりにつなげるところまでがセットです。
考え方は実際の指導編⑱(気持ちの指導・SSTと般化の話)に書きました。
あわせてお読みください。
まとめ
- 連続絵カード=3枚1セット(発端→トラブル→その後)。
文章の説明はほとんどなく、イラストとセリフだけ - 絵カードは、ワークシートの次の段階。
プリントより難しい(自分で読み取る必要があるから) - 対象=プリントで理由を端的に言えるようになった子。
低学年にはほとんど使わない - 学年の目安=中学年には低学年版/高学年には中学年版
- 1回2〜7分。3枚1セットの日も、3枚×3セットの日もある。
45分まるごとはやらない
絵カードは、正解を教える教材ではありません。
イラストしかない中から、その子が何を読み取り、何を読み落としているのかが見える教材です。
その子の実態が見えやすいから、通級担当であるあなたの指導・関わりによって、その子が大きく伸びやすい✨️
ほんとですよ。
その子の適切な言動を引き出す関わりや、適切な言動が出た時の褒め方によって、ほんと子どもは伸びますから‼️
大丈夫!
一緒に頑張っていきましょう😊
📖 実際の指導編シリーズ
- ① 指導をひとつに絞らない理由と考え方
- ② 45分を“指導パーツ”で組み立てる
- ③ 「目の運動」対面トレ編
- ④ 「目の運動」プリント編
- ⑤ 「運動」体幹・バランスから体育へ
- ⑥ 「手の運動」巧緻性・運筆・道具操作
- ⑦ 「音読」たくさん読ませる前にやること
- ⑧ 「言葉のきまり」特殊音節の指導
- ⑨ 「文字(仮名)」平仮名・カタカナを書かせず覚える
- ⑩ 「読み取ろう(読解)」聞かれたことに端的に答える
- ⑪ 「作文」5W1Hで文章を組み立てる
- ⑫ 「漢字」①読み・意味編
- ⑬ 「漢字」②形・書き編
- ⑭ 「漢字」③使い分け編
- ⑮ 「意味調べ」教科書の知らない言葉を調べる
- ⑯ 「ことわざ・慣用句」教える/教えないの線引き
- ⑰ 「スピーチ」結論→理由→まとめで話す
- ⑱ 「気持ち・社会性」SSTと般化の話
- ⑲ 「気持ち」ワークシート1枚の進め方
- ⑳ 「気持ち」ワークシート②「どこが」と「なぜ」
- ㉑ 「気持ち」絵カード編(教材の話)
📚 関連記事
- 進め方(3枚をどう進めるか)→「通級の「気持ち」の指導⑤|絵カード3枚の進め方|1つずつ分解して、最後に再統合する【実際の指導編㉒】」
- 前回(ワークシート②)→「通級の「気持ち」の指導③|「どこが」と「なぜ」を、子どもに言わせる【実際の指導編⑳】」
- 考え方(SSTと般化)→「通級の「気持ち」の指導①|SSTと言う前に、般化=学級適応を問いたい【実際の指導編⑱】」
- シリーズの全体像 →「通級の「実際の指導」とは?【実際の指導編・完全ガイド】」
- 筆者について →「プロフィール」



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